「三つ子の魂、百までも」という言葉は犬にも共通します。この子犬の時期に最も重要なのは、ワンちゃんの社会性を伸ばすことです。
　柔軟性のあるパピーの時期に、様々な刺激（音、感触、視覚）に慣れさせ、外部の刺激や他の動物（犬、猫、鳥）に会わせることで情緒的にも発展し、将来的にも問題解決能力に優れ、
ストレスに強い落ち着いた家庭犬になります。
　幼年期のこの大切な時期を逃してしまうと、今後大人になってから人に慣らすこと
や、犬に慣らすことは非常に 難しく、困難となります。人嫌いの犬と暮らすなんて、
馬鹿げていますよね？人大好きな子に育てましょう。

　子犬の社会化期は非常に大切な時期です。今後、成犬になってからの性格を大きく左右します。 ワクチン前でも、地面に降ろさないで外に連れ出すことを心掛けましょう。
　連れ出すポイントは、人にたくさん会う場所、他の犬や猫に会える場所、車が通る大通り、商店街・駅前などの 騒がしい場所に数多く行くことです。 ただ、くれぐれもワクチン完了前は、ワンちゃんの抗体が未完全なので抱っこや、自転車のカゴに乗せるなど工夫して 外に連れ出すようにしましょう。
　 たくさんの人に触ってもらうことも、とても大事なことです。 「生後１２週令までに１００人の人に抱いてもらおう！」とはよく言われることです。

　パピーの時期からカラダの様々な部分に触られることに慣れるのはとても重要です。 今後、ワンちゃんは獣医さんやグルーミング、トリミングなど、あらゆる場所を触られることになります。
　ご褒美を上手に使って、足先・シッポ・鼻・耳・口・おなか等を触ってワンちゃんとコミュニケーションをたくさんとりましょう。 飼主さんをリーダーと認め、そのリーダーに身をゆだねてリラックスすることはワンちゃんにとってこの上ない喜びとなります。
　始めは嫌がる部分は無理をせず、毎日時間をかけてワンちゃんとスキンシップをはかりましょう。 「飼い主に身をゆだねる」ことを小さいうちから教えることは、信頼関係を築くうえでも、今後のワンちゃんの人生にとって非常に重要なことです。 ワンちゃんが青年期に入ってからいきなり触ろうとすると、犬は警戒し恐怖心さえ抱く場合があります。

　トイレトレーニングで悩んでいる飼主さんは非常に多いです。 覚える早さにも個体差がありますので、「焦らず」「せかさず」根気よくワンちゃんに教えてあげましょう。トイレをするタイミングは次のような時です。

　1.寝て起きた時　2.ご飯を食べた後　3.水を飲んだ後　4.運動した後

　トイレトレーニングはタイミングです。トイレ前のワンちゃんはソワソワしたり、回りだしたり、クンクンしたりします。 この合図を見落とさず誘導してあげましょう。そして上手に出来たら、必ずご褒美もあげて大げさに誉めてあげましょう。 一回できても安心はできません。失敗しても叱らず、根気よく教えてあげるのがポイントです。

　昔は放っておけば治るとされていた甘噛みですが、今は治してあげる方法が一般的です。 放置してしまうことで、成長とともにエスカレートしてしまう場合もあります。 成長してしまってからは、噛まれれば縫うような大怪我になるかもしれません。 犬の歯は時に、凶器となります。パピーのうちに「人の手に歯を当てることは絶対にイケナイこと」と教えていきましょう。
　一番いけないのは、歯が当たった時に、手を引いてしまうことです。これをやっていると、「嫌なことがあれば歯を当てれば それから逃げられる」と犬は学習してしまいます。 「飼い犬に手を噛まれる」なんて、シャレにもなりません。親に刃物を向けるような行為です。やめさせましょう。

　「狭いハウスに入れるなんてかわいそう」なんて言葉をよく耳にしますが、それは大きな間違いです。 犬はもともと暗い穴倉で生活していた動物です。体を傾けて預けられる大きさのハウスを用意してあげましょう。 クレートトレーニングを最初にしておけば、ワンちゃんにとって最も安心する自分の居場所となります。
　ご褒美を使って上手に誘導してあげれば、ワンちゃんにとって寝るにも休むにも留守番するにも一番落ち着ける 場所となり、自分から進んで入っていくようになります。 子犬の時期に教えるポイントとしては「始めは無理せず、嫌がったら無理やり入れたり決してしないこと」です。