トップページへ
特定商取引法表示
動物取扱業(訓練) 11東京都訓第000093号/動物取扱業(保管) 11東京都保第000093号
dogs
はじめに
私が犬の世界に入ってから、考え方もトレーニングの手法もかなり変化してきました。スタートは訓練所からで犬の行動学をメインとして学んできました。トレーナーとして日々実践し経験するうちに、考え方も変わり新たに応用行動分析学に出会い、私のドッグトレーニング人生も大きく変化してきました。現在では正の強化を使ったポジティブトレーニングを主とするクロスオーバートレーナー。クリッカートレーニングにも精通。訓練所を経た後、2004年「空ドッグスクール」を開業。犬の行動学、応用行動分析学を学び、国際基準のCPDT-KA(Certification Council for Professional Dog Trainers)を取得。日本ではまだ少ない、動物の恐怖や不安を減らす専門知識を持つFear Free Professional認定トレーナーの資格も持つ。現在はJAPDT(日本ペットドッグトレーナーズ協会)の理事。著書は「犬から見える飼い主の姿」(Amazonにて取扱中)現在のトレーニング方針や手法については空ドッグスクールのYouTubeチャンネルやFacebookページ、Instagramをご覧ください。
欧米から学びたい「犬のしつけへの意識」
イギリスに設置されているごみ袋
 欧米では、ペットと共存する社会がきちんと成り立っています。例えばフランスでは、犬の立ち入りを規制しているホテルやレストランはほとんどありませんし、賃貸住宅では「ペットの飼育を禁止」という条項を設けること自体、法律で禁じられています。イギリスでも道のあらゆる店の前には犬用の水飲みが用意されており、散歩中の糞尿を始末するためのゴミ箱、ゴミ袋が設置されています。日本では考えられないような話ですよね?

 なぜこのように、犬達が人間社会に自然と受け入れられ共存できているのか?簡単なことです。誰もがペットのしつけを当たり前のことと考え、動物の習性を深く理解し、子犬の時から真剣にしつけに重点をおき、実行して暮らしているからです。だからフランスのカフェなどでは、どの子も吠えて騒いだり興奮して暴れたりすることは無論なく、どの子も飼い主の足元に大人しく伏せていることで十分に満足しています。欧米ではシュッツフントは飼い主と犬が楽しむスポーツと考えられており、子供も老婦人も皆楽しんでチャレンジしています。しつけレベルは当たり前なのです。

イギリスでアジリティ。気軽に集まってゲーム性もある楽しいトレーニング。
 日本ではどうでしょう?昨今になってようやく声高に叫ばれはじめたことから、しつけ教室も増え、マナーの良い飼い主とワンちゃんのパートナーシップもたまに見かけますが、街を歩けば、まだまだマナーの悪いワンちゃんは数え切れないほどいます。  流行のドッグカフェに行っても、他の犬やお客に向かって吠え続けるワンちゃんや飼い主の足にマウントするワンちゃん、さらには店内にマーキングする最悪のケースもあります。日本は飼い主の、犬のしつけに対する意識が低いと言わざるを得ないでしょう。
犬を飼うということ
イギリスでのしつけ教室。各自の目標に合わせてのんびり楽しく!
 皆さんは犬を飼うにあたって今後のライフスタイルの変化、それに伴う犬のいる生活、また犬を飼う上で今後かかるであろう経済面、費やされる時間、制約される事(旅行)、そして犬種による特性などすべて考慮したうえで購入したでしょうか?

 犬を飼うということは、その犬の人生に責任を持つということであり、習性を理解し適切な学習を提供し、その行動がなぜ必要なのか観察し機能を分析することが必要です。家族というパックの中で、犬がストレスフリーに近い生活を送るための親のような存在として一緒に暮らし続けるということです。  欧米ではこれらを全て考慮したうえで、飼い主が正しい姿勢で犬に接して必要最低限のしつけを守っているので、カフェでも落ち着いた素晴らしい人生の伴侶として存在するのです。だからこそ、日本とは違い犬達も人間社会に自然と受け入れられているのでしょう。

ひとり一人の知識と意識の向上
 犬の購入先も日本とは大きく違います。イギリスにはペットショップはありますが、そこで犬の生体を販売することは禁じられています。日本とは違ってペットショップで犬を買うことはできないのです。犬の購入先として主なものはブリーダーか、シェルターから引き取るのがほとんどです。  ブリーダーも種種様々ですが、犬の行動学知識をちゃんと持っている人がほとんどです。そのため、親犬との別離の時期、兄弟犬との過ごさせ方、また社会化のための適度な刺激を与えるなど、子犬を一番に考え行っています。この子犬の時期が今後の犬の人生を大きく左右する大事な時期だからです。

 シェルターから犬を引き取る場合も同様です。シェルターには動物行動学、動物愛護福祉に関する知識を持ったスタッフが常駐しており、何度もファミリーと面会をしてその家庭に合った性格、犬種を選んでやっと譲渡となります。  どんなに気に入った犬がいても、専門家が「この家庭には不向き」と判断した場合、その犬を引き取ることはできません。性格的に問題のある犬、問題行動のある犬は、シェルターで時間をかけてプロのトレーナーが治療していきます。引渡しまでは、トレーナーが家庭に出向き、飼い主に対しての犬の扱い方、接し方、しつけ方を時間をかけて教えていきます。

どうです?日本とははるかに大きな違いがあるでしょう?犬に開かれた世界を日本でも求める時期が来ていますが、その前にみなさんは自分の犬の苦痛や不安を理解し代弁者として助けるお手伝いが出来ていますか?自分のやって欲しいことだけを犬に求めて、犬からのリクエストに耳を傾けていますか?

犬のしつけは、トレーナーや訓練士が行うものではないのです。家族の一員であるならば、飼い主が責任持って自分の犬を知り言葉を聞き手助けすべきです。トレーナーはそのお手伝いするだけ、ノウハウの提供だけでは飼い主さんとパートナー犬を本当の意味で助けることにはらなないのではないかと、考えています。飼い主さんが犬のために出来ることは想像以上にたくさんたくさんあるのです。

ドッグカフェやレストランなど犬同伴で入れる店も増えてきた今、皆さんも自分の犬がどうしたら安心して過ごせるのかコミュニケーションについて考えてみませんか?
きっとどこにでも連れて行きたくなる、最高のパートナーになるはずですよ。

ページの上へ
Top Guidance  Profile  Training  Price  Blog  Photo  News  Link  Mail
正常な動作にはFlashPlayerが必要です。ダウンロードは→こちら
Copyright (C) 2006-  DearTails -S.D.S- All right reserved